コラム
 

いつものご飯を美味しくする『ちょい足し』炊飯実験

『ちょい足し炊飯』実験開始

土鍋で炊くご飯は美味しいですよね。
今は火加減の調節が必要ない簡単に調理できる炊飯用土鍋も誕生し、土鍋を利用してご飯を炊くハードルも徐々に低くなってきました。
とは言え、実際は日頃忙しい日常の中でもボタンひとつでご飯が炊ける炊飯ジャーを利用している方が多いと思います。
炊飯ジャーも、高機能なこだわり性能で美味しくご飯が炊けるようになってきました。
それでも更に美味しく炊き上げるために、ちょっとした一手間で美味しくなったらいいなと、直ぐに実践できる『ちょい足し炊飯』実験をしてみました。

《 実験の内容 》
A・・水道水で炊く
B・・氷を入れる(水の分量を氷分だけ減らす)
C・・備長炭を入れる
D・・にがりを入れる(1合に対し2滴くらい)

以上のちょい足しで、お米の炊きあがりと食味がどう違うのか、実験開始です。

実験結果は・・・?

■□■□ 炊きあがり結果 □■□■

A:水道水のみ
これを基準とします。
B:氷
炊飯中の香りはAに比べて少なかったにもかかわらず、炊き上がりはツヤツヤピカピカ。お米一粒一粒がしっかりと立ち、ふっくらしています。
Aほどの粘りはありませんが、モチモチとした弾力があります。
釜にはパリパリの糊がたくさん付いていました。
C:備長炭
炊飯中の香りはあまりありません。色は暗い白。少し黒ずんだようにも見えます。
お米一粒一粒はしっかり膨らみ、噛み応えがありました。
粘りは少なめです。
D:にがり
こちらも炊飯中の香りは弱めでした。お米は膨らんでいるものの、立ってはいません。
Aほどではありませんが、少し糸を引く粘りがあります。
見た目はAに近く、食べた後に、舌にまとわりつく味がわずかに残りました。

これらを総合すると、個人的にはBの氷のチョイ足しが一番美味しいと感じました。

■□■□ 食味計のデータ結果を踏まえた総評 □■□■

食味計のデータも同様に氷に軍配が上がりました。

お米は、水分と熱が加わることで、主成分のでんぷんの結晶が解けて、甘味と粘りが出る「糊化」という現象が起きます。
炊飯を始めると、釜の中では水温を一定に保とうとしてお米が回転する(対流が起こる)ため、お米の内部に均等に熱が伝わり、お米全体で効率的に糊化が進みます。

対流は炊き水が沸騰すると止まってしまいます。
氷を入れたことで沸騰までの時間が長くなり、対流が長く起きたことでお米の内部までじっくりと糊化が進み、甘味が増加するわけです。

氷に次いで甘味が増す傾向が見られたのは、0.12ポイント増の備長炭でした。
備長炭が持つ遠赤外線効果が、お米の内部まで熱を伝え、内部の糊化を助けたためだと考えられます。

にがりについては、残念ながら大きな味覚の変化を確認することはできませんでした。
にがりは味覚よりも、にがりに含まれるミネラル成分の影響で口当たりを変化させる効果があると考えられます。
ちなみに、炊き上がりから6時間後の比較では、水道水炊きは、粘りが強くてほぐしづらかったです。
一方で、氷入れご飯は、適度な弾力と甘味が残っていました。
備長炭チョイ足しご飯は、見た目が黒っぽく変化していまい、味よりも見た目が残念なことに…。
にがりチョイ足しご飯は、炊き上がり直後に感じた舌に残る味は感じず、べたつきが減り、お弁当のご飯に向いている印象でした。

総合的に、氷のちょい足しがよりご飯を美味しくするという結果となりました。
けれども、お弁当のご飯にする場合はにがりを入れるなど、用途によってちょい足しするものを変えてみるのも良いですね。

ぜひ、ご家庭でお試しください。